AST、肝臓ALP、ビリルビンのような従来の肝機能試験に対する年齢の影響はほとんどありません。
しかし、肝機能の動的評価(dynamic assessment)は加齢による低下がみられます。
健常者では、肝臓のサイズ、血流、灌流は高齢になると、若年者と比べて30~40%減少するともいわれています。
アミノピリンの脱メチル化、ガラクトースの排泄、カフェインのクリアランスなどは、肝臓の容積や血流の減少とともに減少します。
加齢に伴い、胆汁酸依存性および非依存性の胆汁流量、胆汁酸の肝細胞への取り込みおよび分泌速度が約50%減少することが示されています。
肝障害は加齢に伴う酸化的代謝物の蓄積、それによる肝実質細胞のアポトーシスの増加と関連していることが動物実験で示されています。
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