低栄養診断基準GLIM criteriaの有用性5

地域在住高齢者のGLIM criteriaで診断した低栄養はサルコペニア,フレイル,全死亡を予測


GLIM criteria2018年に発表された新しい低栄養診断基準です.

これまで4回に渡って,医療機関入院中患者にGLIM criteriaを使用した研究をご紹介してきました.

5回目となる今回は,地域在住高齢者を対象に行われた研究をご紹介いたします.


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著者らは,香港に住む65歳以上の高齢者3702名を対象にGLIM criteriaを使用して低栄養を診断し,14年間のフォローアップを行いました.

アウトカムはサルコペニア,フレイル,転倒,移動制限,入院,死亡としました.

その結果,ベースラインで低栄養に該当した高齢者は10.7%でした.

多変量解析の結果,GLIM criteriaで診断された低栄養はサルコペニア(OR 2.25; 95% CI 1.04-4.86), フレイル (Fried [OR 2.83; 95% CI 1.47-5.43], FRAIL scale [OR 2.30; 95% CI 1.06-4.98]),全死亡(HR: 1.62; 95% CI 1.39-1.89)のリスク因子でした.


一方で,転倒 (OR 1.09; 95% CI 0.52-2.31), 移動制限(OR 0.98; 95% CI 0.36-2.67),入院 (OR 1.37; 95% CI 0.67-2.77)とは関係していませんでした.


本研究によって,GLIM criteriaは入院患者だけでなく,地域在住高齢者でもその有用性が明らかになりました.


参考文献

Yeung SSY, Chan RSM, Kwok T, Lee JSW, Woo J. Malnutrition According to GLIM Criteria and Adverse Outcomes in Community-Dwelling Chinese Older Adults: A Prospective Analysis. J Am Med Dir Assoc. 2021 Sep;22(9):1953-1959.e4. doi: 10.1016/j.jamda.2020.09.029. Epub 2020 Nov 3. PMID: 33153909.


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