高齢者のためのレジスタンストレーニング -シリーズ1-

高齢者のレジスタンストレーニングは,対象者を個別化して適切に処方することが重要サルコペニアに代表される老年疾患や老年症候群の予防,あるいは脱却のために,レジスタンストレーニングは最も重要な戦略の一つと考えられています.最近の研究では,85歳を超える超高齢者やフレイル高齢者に対してもレジスタンストレーニングは効果的であることが報告されています.しかし,高齢者のレジスタンストレーニングの効果は十分に整理されているとは言えません.健康な高齢者だけでなく,フレイルや慢性疾患を有する高齢者のレジスタンストレーニングの効果を整理することは,レジスタンストレーニングの効果を最大限に高めるために必要なプロセスです.そこで,高齢者のレジスタンストレーニングについて2019年にJ Strength Cond Res. に掲載されたPosition Statementについて,重要論文をご紹介しながらを紐解いていきます.  The National Strength and Conditioning Association (NSCA)が発表したResistance Training for Older Adults: Position Statement From the National Strength and Conditioning Associationは,以下の4つのPartで構成されています. Part 1: Resistance Training Program VariablesPart 2…

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加齢と肝臓・胆道の機能②

機能的肝予備能が70%以上減少すると、加齢に伴う臨床的に重要な肝機能障害が生じる可性が高いとされています。 肝臓亜全摘や肝炎や肝硬変のような疾患を含む肝障害の研究に基づく報告で、一般に生理的加齢変化では肝機能にそこまでの減少は生じないと考えられています。 老化した肝臓は食事、アルコール消費、タバコの使用、栄養状態、併存疾患、遺伝的要因によるストレスの影響を受けやすくなります。 高齢になっても肝臓の損傷から回復する能力は保たれていると考えられています。 ホームページ国立長寿医療センター老年内科HP 1国立長寿医療センター老年内科HP 2

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生活習慣などが健康にどのような影響を及ぼすか

米国のマサチューセッツ大学アーマスト校のPaluchらは、CARDIA(Coronary Artery Risk Development in Young Adults:1985年より18~30歳を対象に、生活習慣などが健康にどのような影響を及ぼすかを調査する長期研究)の研究参加者2,110名を対象として、1日の歩数や速度と41~65歳での早期死亡との関連を検討する前向コホート研究を行いました。 参加者は38歳から50歳(平均年齢が45歳)で、活動量計を装着し、2005年以降の歩行と健康状態に関するデータを10.8年にわたって追跡調査をし、2020年と2021年にデータを解析しました。男性が57.1%、女性が42.9%、黒人が42.1%、白人が57.9%の割合で、期間中72人(3.4%)が死亡しました。対象者の1日の歩数を低グループ(7000歩未満/日)、中グループ(7000~9999歩/日)、高グループ(10000歩/日)に分類したところ、低グループと比べ、中、高グループは(中:HR 0.28、高 0.45)死亡リスクが有意に低い結果でした。また、歩幅や歩くスピード、運動の強度は、この死亡率との有意な関連はありませんでした。 よく目安とされている「1日10000歩」は、目標が高いなと感じるならば、まずはゆっくり7000歩を目指してみてはいかがでしょうか。 JAMA Network Open September 2021 ホームページ国立長寿医療センター老年内科HP 1国立長寿医療…

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低栄養診断基準GLIM criteriaの有用性5

地域在住高齢者のGLIM criteriaで診断した低栄養はサルコペニア,フレイル,全死亡を予測 GLIM criteriaは2018年に発表された新しい低栄養診断基準です.これまで4回に渡って,医療機関入院中患者にGLIM criteriaを使用した研究をご紹介してきました.5回目となる今回は,地域在住高齢者を対象に行われた研究をご紹介いたします. 著者らは,香港に住む65歳以上の高齢者3702名を対象にGLIM criteriaを使用して低栄養を診断し,14年間のフォローアップを行いました.アウトカムはサルコペニア,フレイル,転倒,移動制限,入院,死亡としました.その結果,ベースラインで低栄養に該当した高齢者は10.7%でした.多変量解析の結果,GLIM criteriaで診断された低栄養はサルコペニア(OR 2.25; 95% CI 1.04-4.86), フレイル (Fried [OR 2.83; 95% CI 1.47-5.43], FRAIL scale [OR 2.30; 95% CI 1.06-4.98]),全死亡(HR: 1.62; 95% CI 1.39-1.89)のリスク因子でした. 一方で,転倒 (OR 1.09; 95% CI 0.52-2.31), 移動制限(OR 0.98; 95% CI 0.36-2.67),入院 (OR 1.37; 95% CI 0.67-2.77)とは関係していませんでした. 本研究によって,GLIM criteriaは入院患者だけで…

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意思決定支援-古くて新しい問題の告知-

意思決定支援において、告知の問題は避けて通れない。古くからの問題だが、現在も難しい問題だ。 ひと昔前は、本人に病名や病状を知らせないこともあった。現在、少しその様子は変わったが、無配慮な告知も見受けられる。知人の会話を紹介する。 知人「本人が落ち込んで生きる気力をなくすから告知はしたくないんだよ。」話し相手「だったら、本人に知りたいか、知りたくないか聞いて見たらいいのに。」知人「どうして、告知をする方がいいって言うの。」話し相手「じゃなくて、告知をしてほしいか、してほしくないかを、聞くんだよ。」知人「それって、告知じゃん。」話し相手「違うってさあ。」 知らせるべき、知らせないでおくべき、『べき』っていう言葉が出てくると変になる。知りたい、知らされたくない、両方とも、護られなかった者たちが、今もいる。 [参考資料]日本老年医学会「ACP推進に関する提言」2019 ホームページ国立長寿医療センター老年内科HP 1国立長寿医療センター老年内科HP 2

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